かつて隅田川にそそぎ込んでいたという山谷堀。
埋め立てられ、暗渠(あんきょ)になってしまってはいるが、
のんびりと散歩するにはうってつけなのだ。[04/29]





山谷堀とは、東京都下水道局日本堤ポンプ場から隅田川へ注ぐ約700Mの掘割であった。その源は北区音無川の北側、王子権現の下だという。山谷堀は隅田川と合流し、そこで終わる。合流部分(河口)にある橋が、写真の今戸橋である。しかし、いま橋はない。正確に言うと親柱のみ残されている。山谷堀は埋め立てられ暗渠(あんきょ)となり、蓋をされて緑豊かな遊歩道に変身しているのだ。


山谷堀に架けられた橋は、9つある。それぞれ今戸橋と同じく、橋柱のみ現存している。これは聖天橋。山谷堀公園の水車小屋がかわいらしい。


吉野橋。都立台東商業高校の大きな建物が周囲のランドマークとなっている。



正法寺橋あたりから、遊歩道は舗装されていない。土の道をのんびり歩く。


山谷堀橋。遊歩道のあちらこちらにある街頭の形が古めかしい、いつのものだろうか? 山谷堀橋の親柱のプレートを調べてみる。こんなことが書かれている。

山谷堀橋来歴
本橋ハ帝都復興事業
トシテ新設シタルモノナリ
一.起工 昭和四年五月
一.竣工 昭和四年九月
一.工費 壱萬九千四百萬圓
          東京市


なるほど、関東大震災後にこれらの橋はつくられたのか。今戸橋が大正13年着工の同15年竣工だから、大正時代まではもっとショボイものだったのだろう。


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