第21回 浅草で拾ったメディアの紹介 [97/04/30]

【拾った場所】ROX2 ULTRA
【タイトル】SURF PANIC’95/SURF COASTERS

あたしは「リズム」が大好きだ。ノリのいいリズムを聞くと拍子をとりたくなり、手を叩きたくなり、周囲のものを叩きたくなり、しまいには飛び跳ねたくなる。イカ天のころに湧き出た「タテノリ」のように。とても原始的な躍動だ。

中でもあたしのすきなリズムは「ズンチャチャ(ズン)チャ」のリズムだ。(専門家に言わせれば、「これは〜だね」なんてつっこまれるのだろうけど、そんなのおかまいなしだ。好きなんだから。)で、このリズムはベンチャーズやビーチボーイズに代表されるアメリカ西海岸のノリを持っているのだ。ということは「海!」波ノリのリズムなのだ。今回紹介するSURF CORSTERSも、ベンチャーズばりのギターアンサンブルで、もちろんお約束の「テケテケテケテケ・・・」もやってくれている。さらにウルトラQのテーマ(!)や、サーフミュージックの名曲「MISIRLOU」もカヴァー収録されている。前者は序盤の低音のベースソロが唸りをあげるようであり、後者はタランティーノの映画「パルプ・フィクション」のオープニングでも有名な楽曲で、もうめちゃかっこいい。海岸線をこんな曲かけながらぴゅーなんて突っ走ったら気持ちいいことこの上ないだろう。こんなサーフミュジックであるが、海だけでなくスキー場でも聞こえてもおかしくないノリに最近はなりつつあるような気もする。

Puffyの新曲「サーキットの娘」でもサーフのノリが全面にちりばめられていて、なにかノスタルジックだけれど奇妙にノラれてしまう、ってな雰囲気にひっぱられるようだ。また、TVCMや放送内のカットカットにもサーフのノリやSURFCOASTERSの曲が使われていたりするので、もう既にこのリズムは耳ざわりのよい音楽になってしまっているのかもしれない。(ちなみに、このバンドは一聴するとアメリカ人なのかな、と思うのだが実はバリバリの日本人バンドである。)


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