第19回 浅草で拾ったメディアの紹介 [97/03/22]

【拾った場所】ROX新星堂
【タイトル】Sonic Skate Surveyor/ORIENTAL MAGNETIC YELLOW

 昨今、「〜風」な楽曲が流行りである。Puffyの楽曲もBEATLESを意識したものであるし、B’zだってTMネットワーク風といえるかもしれない。これだけ音楽が出回っているのだからどこかしらで影響しあっている(パクっている)のもうなずけるし、「あ、このフレーズは〜だね」とか「〜のパクリだ」という印象も宝探しのようでおかしい。

で、ORIENTAL MAGNETIC YELLOW、略してOMYである。そう、あのYMOのパロディなのだ。YMOといへばあたしの中学生時代の大部分を形成したといっても過言ではない一大ムーブメントであった。(敢へてバンドという言葉は使いたくない。)そして、日本で「テクノ」というジャンルを創始したのもYMOであるといえるであろう。ただ一般的には、「君に胸キュン」がデビュー曲だとおもっている人も結構いたりするのだ。これまでにもYMOが影響を与えたたバンド数は言うに及ばず、例えば大槻ケンヂ&ケラのユニット「空手バカボン」は「最後のテクノバンド」を標榜して「RYDEEN」をパロっていたりする。

ただ、このOMYほど忠実にYMOを演じるユニットはかつてなかった。何せ、ジャケットからオリジナルのパロディで、楽曲のタイトルも「Family Plans」や「1000 Knights」など、YMOの楽曲名を意識したものばかりだ。ただ、1stの楽曲はまだOMYとしてのオリジナリティがあり、まだ聞きごたえはあるものの、2nd(タイトルは養殖←増殖のパロディ)はそのアルバムの楽曲そのままで、ちょっと興ざめであった。同じ食べ物を食べ過ぎたような、ちょっと食傷気味な感じがした。これが非オリジナリ ティとして存在しているが故の悲しさであろうか。この文法でPuffyの今後を読み解くと面白いかもしれない。


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